カロリーの必要量、タンパク質の必要量、炭水化物の必要量、そして脂肪の必要量(低脂肪ダイエットに自然に含まれている)が分かれば、食事に関するゴールは、食事にできるだけ変化をつけ、エネルギーを失うことなく脂肪の減少を最大限にすることです。
多くの人は、誤ってカロリーを低くし過ぎ、減量を効率よく行えず壁に突き当たっています。カロリーをあまりにも早く、または低く落とすと、筋肉を失うことによりBMも落ちます。
そしてさらに重要なことは、『脂肪細胞の仕事は、カロリー的に余分な食事が摂取された場合に、そのサイズを増やすことである一方、摂取カロリーが低すぎる場合には、それを保ち、溜め込み、分解を拒むこと』なのです。
そこで脂肪の減少を最大限にする、より賢い方法があります。運動と脂肪の蓄積を防ぐことによって減量を最大限にすることが可能なのです。
脂肪の蓄積を防止するには
ダイエッターの多くが犯す最も大きな間違いの一つは、減量を概念化すること、または減量をこういった言葉で考えてしまうことです。「制限、減少、飢え、禁止、カロリー制限」。
カロリー制限は確かに効果があります。しかしカロリーを制限、または減らす量は、ごく少しであるべきなのです。多くの人は、非常に多くの量から非常に少ない量へ、急激にカロリーをカットしてしまいます。
これまで1日に1万カロリーも食べていた超肥満者が、いきなり1000カロリーを切るような厳しいダイエットを行っても効果はないという事です。カロリーがあまりに厳しくカットされると、脂肪細胞が脂肪を溜め込もうとするからです。ですからカロリーを減らす場合は、非常にゆっくりと行うべきなのです。
少量のカロリーカットでしたら、体はその不足を感知し、脂肪をエネルギーとして使い始めます。この不足は、10〜15%で始めるべきです。
一日に2000カロリー食べている人でしたら、その10%つまり200カロリーか、15%つまり300カロリーを減らすことから始め、つまり1800〜1700カロリー摂ることができるわけです。
こうして少量カットすることにより、脂肪を燃焼モードにすることができるだけでなく、脂肪細胞が緊急飢餓警報を発動することがなく、脂肪を溜め込もうとすることもないわけです。
さらに少量カットすることでエネルギーも失わずにすみ、毎日の生活をエネルギッシュに送ることができるのです。
先程述べたように、極端なダイエットでも確かにある程度の脂肪が減少できますが、それとともに筋肉も同じくらい減るでしょう。いや、下手をすれば筋肉の方が多く減少してしまう可能性もあります。
ですから、見た目の体重は減っても、体脂肪率で見てみると変わっていないか、もしくは増えてしまっているのです。
さらに極端なダイエットは、いずれ実行する事がその辛さに絶えきれなくなり、食欲が爆発します。こうなってしまっては、もう理性が本能を押さえる事ができません。
あなたは、再び1万カロリー近くの食事を食べてしまうでしょう。脂肪の減量はうまく導き出すもので、決して無理やり行うものではありません。減量へのよりよいアプローチは、あなたの新陳代謝量を満たし、活動量のレベルに合った十分なカロリーを摂ることです。
次に、インスリンの高い分泌を起こすような食品を避け、食事を少量ずつ、頻度を高く分けることです。例えば、一日2000カロリーから1800カロリーに下げたとしても、そのカロリーを一度の食事で食べてしまえば、体脂肪を減らすどころか、その多くを体脂肪として蓄えてしまうことでしょう。
なぜなら、体はその一回の食事で必要なものを摂り、残りを蓄えてしまうからです。その中には、筋肉グリコーゲンとして蓄えられるものもありますが、大部分は体脂肪として蓄えられます。