Q. 普段の食事はどうされていますか?
減量中は自炊をしています。野菜と肉中心で、主に牛肉を食べるようにしています。筋肉作りには牛肉が一番いいです。牛肉にする日と、魚にする日を変化させながらメニューを作っています。週に何回かはパスタやうどん等炭水化物中心の日をいれています。いわゆるチートデイです。
チートの日は甘い物が好きなので、減量中でもスイーツを食べたりしています。その時は大丈夫かな?と不安になるのですが、逆に代謝が上がって、次のトレーニングで結構落ちるので、問題なく入れています。
Q. 減量期間はどのくらいですか?
本格的な減量は3週間ですけど、それまで練習も激しくなって食事も脂もの等は食べられなくなるので、自然と落ちていきます。
Q. 体重は何キロくらい落とすのですか?
10kgくらいの減量です。階級はマイナス63kg級に出場しています。正確に言うと60kg以上63kg以下の幅に入る階級です。
Q. 水抜きなど特殊なことはするのですか?
検量が試合の前日にあるのですが、その前の日にサウナスーツ着てジムでトレーニングをすることにより汗を出して水を抜きます。それで3kgくらい落とします。もし、落ちてない場合は計量当日の朝に半身浴をして、あと200gくらい落としたい時はガムを噛んで唾を出して水分を落としたりもします。
Q. 計量をパスしたあとはどうされるのですか?
まずは水分を多目に補給して次にゼリーなど、そして徐々に固形物を入れていきます。吸収の良いものを摂った後はリフレッシュをかねて好きな物を食べます。だいたいパスタなどで炭水化物をしっかり摂ります。
Q. 食事の管理もトレーナーさんに行ってもらっているのですか?
相談したりはしますが、基本自分で、自分の身体と相談してやっています。体重管理について、練習前と練習後に毎日体重を報告しています。
Q. 普段の食事はやはり節制されているのですか?
はい、腹八分目といった感じで満腹にはしないようにしています。練習前はBCAA等を摂る前に糖分系のゼリーなどを摂りますが、それだけだと気持ちが嫌になってくるので、たまに大福を食べたりもします。和菓子が大好きなので、練習前だったら、減量中でもたまには食べます。
Q. 減量に失敗した経験はありませんか?
いいえありません。自分にとって減量はそれほど難しいことではありません。10kgくらいの減量でも脂肪が落ちてないとか、減量に失敗してふらふらになっている選手を見ることがあるのですが、そのような場合は脂肪から落とさないからいけないのだと思います。
何週間も前からサウナスーツを着て体重を落とすことを意識している選手を見ますが、それでは集中して練習できないです。自分は逆に代謝を上げる為に普段は多めに水分を摂るようにしています。結局、基本的な事をしっかりさせない減量は非常に危険なのでやめた方がいいと思います。
Q. 水分調整は特に慎重に行わなければならないですね?
はい、水抜きをするなら、試合の1日前と2日前とかに限定してやるべきだと思います。また裏技で、水抜きの前日、練習後に身体がカラカラになっている状態でそこで、1kgとか2kgとか増えるくらいの大量の果物を食べるのです。
果物を摂ることにより身体にカリウムが入りますので、カリウムの効果で水分が落ちやすくなります。ですから、試合前の水分はなるべく果物から摂るようになります。
Q. そこで食べる果物は具体的に何ですか?
マンゴーとか、オレンジ、キューウィ、グレープフルーツ、バナナ、パパイヤなどがメインで、ドラゴンフルーツなど珍しい物も食べます。減量中、栄養はなるべくそこから摂るようにしています。
減量中に食べられるものは何gと限られてくるので、リカバリーするときにドカっと大量に果物を食べるのですが、そのような生活をしているおかげで、身体に酵素が残るという効果もあります。
Q. 減量中にプロテインは飲まないのですか?
いいえプロテインもかなり飲みます。今使っているボディフィットさんの
は消化酵素や乳酸菌まで入っているので、素晴らしい製品でその効果にはビックリしました。今は他のプロテインを飲むのは嫌です。消化酵素が含まれているので飲んだあとの食事の消化までも助けてくれるという優れものです。
Q. 木村選手は食事やサプリメントについて詳しいですが、栄養学の勉強もされるのですか?
はい、よく調べたり、本を読んだりします。スポーツはどこか気持ちの面が大きいと思います。例えば、炭酸飲料は良くないと言われても、飲んだ方が気持ちが上がるなら飲んだ方が良いという考え方も自分にはあります。特定の方向にだけのめり込んでしまうより、多少、身体に悪いことをしてもストレスを溜めないことを重要視しています。
トレーニング面でも同じです。しっかりと技術を見ながらも打ち込む所は打ち込む。そのような考え方もトレーナーさんと合っています。世界の超一流になったら気持ちの勝負になります。
Q. 今、格闘技をやっていて楽しいですか?
はい。笑っちゃいます。練習中などは限界を超えると笑ってしまいます。キツ過ぎて面白くなってしまいます。吐きそうになって、意識も薄れていくんですが、なんか笑顔になってしまいます。
試合前、控え室に居るときはまだ怖いのですが、入場してお客さんの前に出ると、ワクワクする気持ちが勝ってしまって、楽しくなってしまいます。リング上では自分が誰よりもスターだと思っています。選手が試合楽しんでいる姿はみんな感じるじゃないですか。
Q. 今年じゅうに日本チャンピオンになり、その後世界チャンピオンを目指しているとのことですが、世界では何という団体になるのですか?
世界ではGloryという団体になります。そこでチャンピオンになれば、ファイトマネーも大幅にアップしますので、頑張ってそのリングに立ちたいです。
Q. 海外で目標とする選手や、憧れの選手はいるのですか?
キックボクサーではK1 Maxで優勝経験のあるペトルシアンという選手が一番好きです。どちらかと言うと参考にするためにボクシングの動画などを良く見ます。シュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズ、ロベルト・デュラン、マービン・ハグラーなど80年代のボクサーが好きです。ボクサーには憧れの人がたくさんいます。
Q. 具体的には?
シュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズ、ロベルト・デュラン、マービン・ハグラーなど80年代のボクサーが好きです。
Q. 日本人では?
今の選手も好きなのですが、昔の選手が好きで、ファイティング原田選手が特に好きです。ファイティング原田選手は15ラウンドなのにずっとラッシュ仕掛けるのです。今見てもファイティング原田選手のファイトは凄いので参考になります。
20歳とは思えない程しっかりした考え方を持ち、日本チャンピオン、そして世界チャンピオンに就くという明確な目標を持って、日々のトレーニングに励む木村選手であるが、そのモデル並のルックスと鍛え上げられた肉体は今後モデル業などでも活躍する要素は十分にある。今後の動向に注目しよう。