2015年9月、アメリカ・アリゾナ州ラスベガスにて「MR.OLYMPIA BIKINI MODEL SEARCH」に参戦した一人の日本人ビキニ・コンペティターがいた。
彼女の名前は、野田 真奈(のだ まな)。彼女は、日本在住でありながら、昨年よりコンテストの舞台を本場アメリカに移し活躍するビキニ選手である。
海外での初舞台は、2014年9月に開催された「2014 NPC Central Carifornia Championship BIKINI」であり、初出場にして準優勝という功績を残した。
さらに、ボディビルの世界最高峰と称される2大コンテスト、2014年9月「IFBB MR.OLYMPIA BIKINI MODEL SEARCH」、2015年3月「Arnold Amateur IFBB BIKINI」と二年連続で世界最高レベルのコンテスト出場を果たした。オリンピアの舞台に立った日本人女性は野田選手が初めてとなる。
そして今回出場したコンテストは、BIKINI PROを目指すBIKINIアスリートの登竜門的なBIKINIコンテストで、毎年約80名の全米トップレベルのBIKINIアスリートが競うハイレベルなコンテストである。エントリー審査も厳しく、コンテスト実績以外に顔、スタイル、ビキニやドレスの着こなしなどの容姿が問われる。
今回は、野田選手ご本人によるコンテスト前のトレーニングメニューからコンテスト当日までの舞台裏をご紹介すると共に、ビキニに懸ける情熱に迫る。
コンテスト前のトレーニングメニュー
今回は2度目の出場となるので、決勝進出TOP15以内を目標としていました。そのため、トレーニング&BIKINIトレーナーでもあるBOSS(麻生弘文)指導のもとトレーニングメニューも組み直し、臀部、大腿四頭筋、肩のバルクアップのためハードなトレーニングを6ヶ月、週5日で行い、2ヶ月間で4kgのダイエットをしました。
特にお尻、脚、肩の筋量を増やしながらのダイエットを行うというのはなかなか難しいのですが、そこはBIKINIコンペティターとしてやるしかないのでBOSSの言う通りトレーニングメニューを黙々とこなしてきました。
そして、8月末。ようやくMR.OLYMPIA事務局からエントリー確定の連絡が来ました。この時点でコンテストの約4週間前。カラダの仕上げはまだ90%。
9月18日(金)が予選、9月19日(土)が決勝ということで、それまでに最後の仕上げをどのように行うか、BOSSと所属するアメリカのBIKINIチームのコーチと相談しながら、トレーニングと毎日ポーズ&ウォーキングの練習をしてきました。
私の日常はMJ DIVAの役員として、デザイナーとして、BOOTY FITNESSのトレーナーとして仕事を行っており、アメリカと日本を行き来する生活。
自分自身のトレーニングやポージングの練習時間もバラバラで精神的にも肉体的にもかなりキツかったのですが、自分の決めたゴールに向かって進むしかない状況でした。
8月中旬にはカラダも徐々に仕上がりはじめてきていたので、トレーニングの時間や場所を変えたり、大好きな愛車でドライブするなどモチベーションを保ちながら出発の日を迎えることができました。
出国の時点からコンテストは始まっている
ロサンゼルス在住のNPC BIKINIアスリート(左)Kaori Matsumoto選手と(右)Naomi Nishikubo選手
日本を発つ当日。9月16日(水)午前中はBOOTY FITNESSでのパーソナル指導を行い、午後から関西国際空港へ。
すでにここからコンテストに向けた最終調整が始まっているので、機内での過ごし方もリラックスできるよう工夫し、機内での食事などにも気を遣いながらサンフランシスコを経由しロサンゼルスへ向かいました。慣れたルートなので長時間のフライトも問題なく上手く過ごすことができました。
ロサンゼルスに到着後、同じNPCのBIKINIアスリートでロサンゼルス在住のKaori Matsumoto選手とNaomi Nishikubo選手選手とマリーナ・デル・レイで合流しました。
遅めのランチを食しながらBIKINIトークに花を咲かせ、お二人にパワーをもらいました。
その後、レンタカーでラスベガスへ向けて出発。ロサンゼルスからラスベガスへの道程はフリーウェイ15号をひたすら走り、約500km!
ロサンゼルスを出ると砂漠エリアに入り延々と続く荒野を見ながらアメリカに来たことを実感し、2日後に控えたコンテストをイメージしながら6時間の道のりをドライブ。
ラスベガスに到着する頃には既に深夜でした。眠らない街ラスベガスのメインストリートを抜けホテルへ。今回のホテルはMR.OLYMPIAのオフィシャルホテル「The Orleans Hotel & Casino」。
ここはオフィシャルホテルなので、コンテスト出場選手のほとんどはここに宿泊しています。MR.OLYMPIA PROの決勝はこのホテルに併設している巨大なアリーナで開催されるので、移動がとても便利です。
BIKINI界の人気選手India Paulino
ホテルに到着し、チェックインを済ませ、エレベーターホールに向かう途中で、IFBB BIKINI PROで2014年のチャンピオンでもあるAshley KaltwasserとIndia Paulinoに出会いました。
India選手とは毎年2回ほど、コンテスト会場で会っているので、「あーっ」って感じで軽く挨拶。深夜遅い時間にもかかわらず普通にこのような選手と会えることに、眠らない街ラスベガスに来たことを実感!
この日は長旅の疲れもあり早々に休みました。
コンテスト前日の過ごし方
翌朝は時差ボケでお昼12時に起床しました。アメリカは時差の関係で9月17日(木)。
軽めに鶏の胸肉とサラダのブランチを済ませ、ホテルの部屋でトレーニング。コンテスト前日なのでお尻と脚がパンプする程度に約1時間行いました。
続いて、ボディカラーです。私は日本でタンニングマシンを使って既に日焼けをしていますが、さらにボディカラーを行います。アメリカでは日焼けをする人は健康上の理由からほとんどいないため、ほぼすべての選手が前日または当日にボディカラーを行います。
私はPRO-TANというメーカーのカラーを使用しており、これをバスルームで全身にスプレーします。全身にスプレーした後はエアコンとドライヤーで乾燥させます。
そして1時間後、更に全身にPRO-TANをスプレー。またエアコンとドライヤーで1時間ほど乾燥させ、カラーがカラダに定着したことを確認して、今夜のイベント「MEET THE OLYMPIAN」に向かいました。
「MEET THE OLYMPIAN」とは、MR.OLYMPIAのPRO選手との交流会で、VIPチケットまたはPLATINAMメンバーだけが参加できる特別イベントです。約2時間のイベントではMR.OLYMPIAに出場するIFBB PRO達と歓談したり、写真を撮ったりすることができます。
世界的人気を誇るフィジーカー (左)Jeremy Buendia (右)Sadik Hadzovic
世界中で大人気のPHYSIQUE選手、Jeremy BuendiaやSadik Hadzovicとも半年ぶりに会うことができ、5分程度のおしゃべり。JeremyはMJDIVAが取り扱うアパレルブランドLIVEFITのモデルでもあり、軽くお仕事の話もしながら写真撮影。
212クラスで3位の好成績を収めた山岸選手
日本が誇るPRO BODYBUILDER山岸選手ともお話することができ、あっという間に夜9時になりました。
ホテルの部屋に戻り、夕食の鷄胸肉とブロッコリー、ライスケーキを食べ、ボディカラーを仕上げるためにシャワーを浴び、余分なカラーを洗い流します。
そしてカラダを乾かしたら、またPRO-TANをスプレーし最後の仕上げを行います。スプレーが終わったら約1時間。しっかりカラダを乾燥させてこの日は就寝。
>> いよいよMR.OLYMPIA BIKINI MODEL SEARCH 当日!