仕事との両立
― 8月の全日本大会では、長谷川選手が総合優勝。西村選手と谷口選手が各クラス2位と好成績をあげましたが、今日はフリートークでお話しを聞かせてください。
長谷川 大会に向けて、仕事とトレーニングの両立は大変でした。大会前はパーソナルを断る場合もあり、仕事とプライベートの時間を削って何とかトレーニング時間を捻出するという状態でした。
谷口 私は仕事がスポーツサプリを扱っているので(グリコ・パワープロダクション営業担当)、社内でトレーニングへの理解は頂いてますが、全国出張が多く、トレーニング場所と時間の確保が課題でした。
長谷川 谷口くん、サプリの営業で全国をまわっているから、トレーニングやっている人の友達がめっちゃ多いんちゃう?
谷口 そうですね。嬉しいことに、この業界での繋がりは多いかもしれません。また、今回フィジークに出場して優勝できなかったですけど…評価していただき、「谷口さんが使っているサプリメントはグリコなんや」という感じで覚えてもらえるシーンが少しずつ増えてきて、その部分では会社に貢献出来ているかなと思います。趣味と仕事が良い方向に流れてきたので、大会に出て良かったと思います。皆さん忙しい中、時間を確保してがんばっていますね。西村くんなんか朝3時起きでやってますもんね。
西村 はい。大会前はだいたい3時に起きます。10時に寝て3時に起きるというパターンで、5時からトレーニングしています。梅田のゴールドジムは24時間営業なんで、ホントにありがたいです。僕のようなサラリーマンにとっては時間を作って自由に行けるので助かります。
― 朝トレはいいですよね?
西村 はい、かなりいいです。代謝が上がるし、何より目が覚めますし、そのままの状態で仕事をすることができます。そして仕事で疲れて夜はそのまま寝るだけですから。
取材当日、早朝からゴールドジム大阪梅田で汗を流した後着替えを済ませ、それぞれの職場にむかっていった
(左上)谷口選手はグリコ・パワープロダクション主催のサプリメントセミナー「谷口塾」を開催し、全国を飛び回っている
(左下)長谷川選手はパーソナルジムRiseを経営し、身体作りの大切さ、効率の良いボディメイクを世に広めている
(中央)西村選手は某一流企業の営業職として仕事だけでも忙しい毎日だが、早朝のトレーニングで両立を果たしている
日本選手権を振り返る
長谷川選手、初代日本チャンピオン決定の瞬間
― トレーニングはどのくらいの頻度でやっていますか?
西村 大会前は週5、6、7…。今年は不安でしかたなかったので28日連ちゃんでトレーニングしました。でも本当はもっと休養を取った方がいいんでしょうね。
長谷川 僕は5月から筋トレ休んだ日はほとんどないです。日曜日はカーフだけとか、短時間で、部位の攻め方が細かいんですけど、ほぼ週7日やっています。
谷口 カーフもされてるんですね。
長谷川 いや、かわいいもんです(笑)。
谷口 しかし、3人で優勝したかったです〜。
西村 まず俺からズッこけたから…。優勝した中浜さんは良かったですね。裏で一緒にアップしてたんですけど、この人、めっちゃいいなと思って…。
ショートクラス、最後に残ったのは西村選手と中浜選手だった
長谷川 とりあえず、広島組はみんな良かったですね。中浜さん、江川さん…。僕、江川さんはあのクラスで優勝すると思っていました。
西村 話は飛びますけど、僕、何を改善したらいいですか?全部だと思いますけど。
― ん?…雑誌にも書いたけど、なぜか胴が長く見えてしまいますね。
長谷川 サーフパンツ下げすぎてたように見えたよ。
西村 そうですか?パンツの履き方は研究します。しかし、中浜さん…身体もいいし、イケメンなんですよ。身体も雰囲気もよかったです。
谷口 ダンディで味がある。今までのキャリアや経験とかが出ていますね。僕たちもダンディを目指さねば(笑)。
長谷川 大会後、広島組のfacebook、めっちゃ面白かったですね。赤澤さんって多彩ですね。
谷口 ボディビルダーの赤澤さん。日本クラス別でもチャンピオンになっている選手ですね。
西村 へえ〜そんな凄い選手なんだ。
谷口 赤澤さんのフリーポーズの動画見た方がいいよ。様々なキャラクターを演じられるんだけど、めっちゃお上手で、学生の頃からお手本にしてました。まさに会場を沸かせるエンターティナーです。最近はよく "なのたん"(赤澤選手の愛娘)とポーズをとられてますね。
西村 なのたん、あんなに小さいのに筋肉好きなのかな?
谷口 そうだよ。なのたん、めっちゃ筋肉好きで、ある時キン肉マンのフィギュアが置いてあったら飛びついて行ったのを見ました。将来が楽しみですね。競技者になるのか、観戦者になるのか。
広島組の江川選手(左)と中浜選手(右)。右下はなのたん。
闘うサラリーマン二人が刺激になった
2013年夏のコンテスト時と10月のグアム大会の比較。2013年の段階でも十分、溝の深い腹筋をしていたが、2014年はコンテストを重ねるごとに鋭利な刃物のように研ぎ澄まされていく様子がわかった
― 8月の大会では今日の3人は皆、好成績をあげました。その中でも特に長谷川選手は日本の頂点にまで上りつめてしまいましたが、結果的に何がよかったのでしょうか?
長谷川 去年の夏のコンテストの時、初めて西村くんや谷口くんみたいなサラリーマンをしながら、ここまで鍛えてかっこ良い人たちがいるのかと驚きました。狭い世界で自分とスタッフのみでトレーニングをしており、客観的に自分達の身体を評価する機会がなかったので、めちゃ刺激になりました。そのコンテストで西村くんは優勝したのですが、そのときに自分はフィットネス業界にいたのに、身体作りが中途半端に終わっている事にすごく情けなさを感じて、そこから奮起しました。
― しかし、今年の長谷川選手の活躍を見ると、お二人からかなり刺激をもらっちゃいましたね(笑)。
長谷川 はい、だいぶいただきました(笑)。
西村 たくさん刺激してしまいました(笑)。
谷口 こうやって同じ目標に向かって楽しく、刺激し合える仲間がいるのは幸せです。大阪組もフィジークを盛り上げていきます。
Training / トレーニング
どんなに辛い時も " 自分だけじゃない " …それが心の支え。3人で決選を夢見て頑張ってきた。
今日は早朝より撮影とインタビューありがとうございました。今後も若手の皆さんが中心となり、フィジーク界を盛り上げていってください。